【大学生の社会科見学】裁判傍聴のすゝめ

2021年09月30日

 

 

皆さんは、「裁判」行ったことありますか?

 

自慢ではないですが、私は何度もあります。

 

 

 

………。

画面の前でドン引きしている方、違います。

私が何かやらかしたわけではありません。ブラウザバックせずにぜひお読みください。

 

実は、赤の他人の裁判も、誰でも見に行けるんです

たまに有名人の裁判が行われる時、傍聴券を求めて並ぶ人たちがテレビに映りますよね。

それ以外にも裁判は一日何十件も行われていて、並ばなくてもただ法廷に行くだけで裁判を見ることができます。

 

裁判を見て、何が良いのかと思うかもしれません。

でも、皆さん刑事ドラマを見たりしませんか?

なんとなく見始めたら止まらなくなりますよね。

 

 

あれが自分の目の前で行われるんです。もちろん無料で観られます。

 

私は中学生の頃に、部活動の一環で初めて見に行ったのですが、これが本当の裁判かと衝撃を受けました

大学生になり、時間に余裕ができたのと、巣ごもり生活で番組や映画を見飽きたこともあり、リアルの裁判傍聴によく行っています。

 

まるで裁判がエンタメであるかのような書き方になってしまいましたが、真面目な話として、裁判を見に行くことで社会の見方が変わると思います

高校までの社会・公民で学んできた内容が「こんなふうに行われているのか!」と知ることができるので、「選挙権は持ったけど社会の一員っていう実感がないなー」という気持ちが晴れるかもしれません。

 

だから、私はこんな大学生がいてもいいと思うんです。

 

 

この記事を通して、裁判見にいきたい!と思ってくれる人を増やせたら嬉しいです。

ということで、しばし私の「裁判布教」にお付き合いください。

 

 

 

東京近辺に住んでいるなら、東京地方裁判所がおすすめです。

裁判が行われるのは平日の10時〜17時です。社会人になるとなかなか休みが取れないので、なおさら大学生のうちに見ておきたいですね。

服装は私服で大丈夫です! 裁判マニアらしき一般の方や、法学部生らしき学生も私服で多く訪れているので、浮くこともありません。安心してください。

 

まずは地下鉄で霞ヶ関駅に行きましょう。

 

A1出口を出るとすぐそこ。

 

 

テレビでこのアングルはよく見ますね。謎に緊張します。

 

 

さて、ここで一つ注意事項です。

裁判所の中ではスマホを使えないので、必ず紙のメモとペンを持っていきましょう

 

 

▲美術室で見たことがあるスケッチブック。

 

裁判所の入口では、手荷物検査があります。

とはいってもゲートを通るだけなので、ハサミなど鋭利なものを持ってこなければ大丈夫です。

 

裁判所に入ると、タッチパネルがあります。

これを使って、今日の裁判の予定が見られます。ハイテク!

法廷が満員で入れなかったときに いちいち見なくていいように、見たい裁判の候補をいくつかピックアップして、法廷の番号とともにメモしておきましょう。

ここで絶対に起こるのが、「どの裁判を見るか」問題。

まず公民の復習から。裁判はこのように分類されます。

 

刑事 犯罪を扱う裁判。私はほとんどこれを見ています。
民事 紛争解決や、損害賠償。初心者には少し難しいかもしれません。

 

新件 いわゆる初公判。一から事件の概要を説明されるので、流れがよくわかります。
審理 事件を知っている前提で進んでしまうので、最初のうちはわかりにくいかも。
判決 判決の緊張感を感じられます。多くは短時間で終わります。

 

様々なサイトでも言われていますが、ズバリ初心者におすすめするのは「地裁刑事裁判」の「新件」です。裁判の大まかなやり方がこれで掴めます。

30分の事件だと書類の整理で終わってしまったり、あまりにも長いものだと飽きてしまうこともあると思うので、1時間くらいの尺のものがいいと思います。

 

エレベーターで法廷がある階までのぼってくると、法廷の数の多さにきっと驚くと思います。

法廷の中の様子をスケッチしてきたので、ご覧ください。

 

 

世界一絵心のない法廷画家。

 

いやー絵がひどくて申し訳ありません。こればっかりはどうしようもない

ともあれ、向かって左側から検察官、証言台、被告人と弁護人がいるエリアがあります。

セットではなく、本物が見られるのは感動しますよ!

 

 

具体的な裁判の内容は、記事の趣旨ではないので扱いませんが、私がこれまで裁判を見てきて、心に残ったことを挙げてみます。

 

①弁護士の「異議あり!」がリアルで聞ける

裁判所の雰囲気と本物の手錠をつけられて出廷してくる被告人を見るだけでも正直十分緊張します。

でも、弁護人が立ち上がって「異議あり!」と言う場面が見られたのにはびっくりしました。

あと裁判長はやっぱり怖いです。被告人が怒られているのを見るとこっちまで緊張します。

 

②どんな小さな事件にもある人間ドラマ

どんな人にも、「事件を起こす人のイメージ」ってあると思います。でも、裁判に行ってみると被告人は本当に一般人だ、ということを実感します。

法廷に行く途中のエレベーターでたまたま乗り合わせた人が実は被告人だったりしますし、

最初弁護士と見間違えたくらい真面目そうな人なのに、お酒で豹変してしまったという事件もありました。

いろいろな事情が裁判では語られるので、どの事件でも深く考えさせられます。社会問題について考える一つのきっかけになるかもしれませんね。

 

 

いかがだったでしょうか。

行くまでの心理的ハードルが高い裁判傍聴ですが、できるだけ身近に感じてもらえるような記事にしたつもりです。

百聞は一見にしかず!ぜひ友達を誘って裁判を観に行ってみてください。

 

社会学部2年 てらだ

(素材:いらすとや、Shigureni free illust)

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