武蔵の誰かの三時点。

2014年10月24日

「お医者さんになりたい」「お花屋さんになりたい」
…そんな幼い頃の夢。
それが現在、現実となっているかもしれないし、違った生き方をしているかもしれない。

思い描いていた通りだったりそうではなかったり、もしかすると思い描いていた以上に充実している現在。
もちろん、すべての人が常に先のことを考えているという訳ではなくその時その時を過ごしている人も。

生き方や考え方は人それぞれで、
「何が正しくて何が間違っている」などということは無いのではないでしょうか。


この企画では、武蔵に関わるふたりの人物の
「思い描いていた未来の自分」「それに対する現在の自分」「これからの自分」
の3つの時点を紹介していきます。

さまざまな人の ”これまで” に触れることが、皆さんが自分自身について考えるきっかけとなればと思います。

 

 


 

 

後編は、社会学部メディア社会学科非常勤講師のフリーランスライター、岩崎有一先生です。

武蔵大学出身で、私たち武蔵大生の先輩でもある岩崎先生。
在学中に初めて訪れたアフリカに、現在もフリーランスライターとして訪れ続けている岩崎先生は、
学生時代からこれまで、どのように歩んできたのでしょうか。


the past には、かつて自分が思い描いていた自分自身の未来について
the present には、現在の自分自身について
the future には、自分自身が今後どのようになっていくと予想しているか/どのようになりたいと考えているか


を記していただきました。







学生時代、アルバイトをした資金を貯めてアフリカの国々を訪れた岩崎先生から、
「思い描いた未来は、なかった」という意外な言葉が。


ですが、学生時代を振り返り、

当時、大学卒業後の自分の姿をイメージできなかったのは、
興味・夢・仕事を全て関連付けて実現するように考えてしまっていたからだということに気づいた

と話す岩崎先生に、過去を悔いている様子は全くありませんでした。
それは岩崎先生が、
「自分や人と向き合うことから逃げない」「何事も、自分で選んだ結果である」ということを大事に、
どんな場面においても自分で自分の人生を選択してきたからこそなのだと思います。




「誰もが夢を持つべきである」「夢見ることは美しい」
なんていうのは幻想であって、
夢を抱けないほうが普通。
学生時代には、自分にとっての関心事に目をつぶることなく向かっていくことが大切。

という、「夢」について話してくれた際の言葉は、
自分の将来と向き合わなければならない私たちへの、先輩からのエールのように聞こえました。


大切なのは、周りの動きに合わせて自分を変えることではなく、自分の選択を大切にすること。
「自分が大切にしたいことは何なのか、自分はどうありたいのか」を考えてみることが、
自分のこれからと向き合うための第一歩なのかもしれませんね。





▼▽▼最後に ”岩崎先生の一枚” をご紹介します▼▽▼



「この先歳を重ねていっても、年に一度はアフリカを訪れたい」と話してくれた岩崎先生の、
the past the present the future すべてに共通する「アフリカ」での一枚。






お話をうかがっていた女性から「自分の赤ちゃんをしばしあやしていてほしい」と頼まれたところ。
取材を手伝ってくれた現地サポーターのハミドゥが、僕からカメラをさっと取り上げ、シャッターをきった。

撮影年:2014 撮影場所:Mopti,Mali 撮影:Guindo Hamidou

 


 

 

いかがでしたでしょうか。

ここで紹介していく ”武蔵の誰かの三時点” が、
自分の人生を謳歌している方や、現在の状況に不安を抱いている方の、
「現在(ココ)まで・現在(ココ)・現在(ココ)から」に少しでもプラスになればと思います。

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[社会学部3年 大前]

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