学生&卒業生インタビュー第1弾【在学中にNPO法人に参加した 坂口 躍さん】

2013年06月18日

自分に素直に生きていく。そんな将来へのプロセスを作っていく授業があってもいいと思うんです。



Q.このブラストビートでのメンターの経験が千早高校での活動に繋がるのですか?


繋がっています。
都立千早高校という都立高校で2年間「コミュニティデザイン」という単位の授業を受け持っていました。
内容を簡単にまとめると、いま、世の中で起きていることと、自分の興味のあることをつなげるお手伝いをしていました。
「自分はこういう理由でこういうことをやりたいということをしっかり伝えることができて、どういうふうに組み立てていけば実現できるのかを知っている、また それが社会に出た時にどんなふうに役に立つかもイメージできていれば、高校生にとって将来の選択肢を理解した上で選べると思います。
こんな生徒がいました。  ある生徒が最後のレポートで、次のようなことを伝えてくれました。



「私、 なんでメイクが好きなのかわかりました。今まではただ可愛いからという理由でメイクが楽しいなって思ってたんですけど、本当に私がしたかったことって、すごい幸せな笑顔を作りたかったからなんです。メイクをすると自信が持てて笑顔になるし!
それで私は人生で1番最高な笑顔が必要な瞬間っていつかなって考え たときに、絶対結婚式だと思ったんです。だからその1番大切な瞬間に最高の笑顔を届けたいから、私は結婚式のメイクができる仕事に就きたいです。だから将 来の進路はメイクの勉強ができる美容の学校に行きたいんです!」


とても高校 2年生が書く内容ではないな、そこらの就活生よりもしっかりと自分が本気になれることと将来をイメージできているな、と驚きました。その生徒は翌年、美容 の学校に進学が決まりましたと連絡をくれました。

普通、学校ではメイクのことなんて考えずに5教科を勉強しろと言われますが、そうではなくて、興味のあることがいま、世の中でどのような役割をもっていて、なぜそれを求めているひとがいるのかを、自分で考えていけることが大切ではないのかなと思います。高校生や大学生はこれからの人生の進路を決断する時期なので、そういうことを自分で考える機会があってもいいないかな、と思います。
たとえこの先、自分のやりたいことが変わったとしても、どういうふうにやりたいことを進めていけばいいんだろうってイメージがついているのなら、きっと ゴールを見つけるのがまわりより早いと思います。



Q. 千早高校での活動はなぜやろうと思ったのですか?


これもオープンゼミがきっかけです。
自分で授業を作ることができる、しかも公立高校で一年間やっていいの?楽しそうだ、という想いで始めました。ブラストビートもほとんどスタートアップから関わっているので、何か新しい組織を作っていくことの面白さや、経験もあったので、できるだろうと。
いざ取り組んでいくともっと知りたい、と思うことが大きくなってきました。その授業で伝えたことを自分のものにするまでにはタイムラグが存在します。明日からなんでも自分で考えることのできる人間になってね、といっても、いきなり変われないですよね。
なので自分が受け持った生徒がその後どうなっていくのか見 ていきたいなと思い休学を決意しました。高校2年生の授業を担当していたので、1年休学すればその生徒たちの卒業後まで見られるなということを当時は考えていました。





Q.休学に対する躊躇はなかったんですか?



あまりなかったです(笑)。本当にやってよかったですよ!幸いなことに武蔵大学では休学にそんなにお金かかりませんでしたし、1年間ひとつのことに腰を据えて取り組むことができたので。
それでひとつ直近の夢ができました。生徒たちが20歳になったときに「今なにやってるの?」という話題を肴に一緒にお酒を飲むことです。これは人生の 大きな生きる目標になってるし、生徒たちに今何やってるのって聞かれたときに、自信もってこれやってるんだ、と返せる自分でありたいです。



Q. ブラストビートと千早高校での授業、これらの経験は現在どういう所で活きていますか?


どちらも言ってきたことは、新しい人生のスタイルをつくりだすという点では同じでした。
それで僕は現在、オトバンクというオーディオブックを配信している会社でマーケティングに携わっています。簡単に言うと、本を音声で聴くコンテンツを世の 中に浸透させるための取り組みを行っています。
まだみんなオーディオブックのイメージが持てていない人が多いので、その新しい仕組みを新たに作って、幸せになれる人がたくさん増えるといいなと楽しみな がらやらせてもらっています。
そのコンテンツがあれば、音声だから読まなくても聴けるので、移動中の空いた時間や勉強をしてる時やランニングをしてる時、満員電車の中でも場所をとらな いので簡単に利用できできます。
なにより本が苦手な人でも、聴くことなら簡単にできます。 このようにちょっとした時間を使って新しい本であったり、良い言葉だったり、新しいコンテンツに出会い、今までの人生とは違う道を歩んでくれる人がたくさ んいるとうれしいなと思ってます。
出会いを通して今までとは違った人生を送れるような仕組みを世の中に作っていくという点で、どちらも活かせていると思います。



卒業生として、大学に、学生に、ひとことお願いします!



サークルなどはやめてしまうと、友人関係など、いろいろつながりから切り離されてしまい、なかなか大学生活っていいなと思えなくなりやすいのかなと思います。もっと出入り口が自由で安全な組織が多く存在している環境をつくっていけると、安心してさまざまな活動に取り組める学生が増えてくると思います。
そのような動きが武蔵に起こり始めているのを耳にしているので楽しみです。



どうもありがとうございました!




学生が勉強 やサークルに打ち込むのもいいと思います。

しかし、せっかく自由度の高い大学生ですので、それを活かし、自分のやりたいことを通して、何か社会に対して発信していければいいのではないかと、この取材を通して思いました。
また今回の取材に坂口さんが協力してくださった際に、生き生きと自分の経験をお話して下さる場面を拝見して、このように自分の学生時代を堂々と「楽しい学生生活だった」と言えるような人が、この武蔵大学にもっと増えることを、自分たちの学校にも、このような活動的な人がいるということをもっと知ってもらいたいと感じ、この記事を多くの学生に伝わるように努めたいと思いました。
4年間という学生期間、探してみると何かしら挑戦する機会というのは周りに落ちているものです。  ただ平凡な学生生活を送るのではなく、興味が少しでも沸いたら、まず気軽に挑戦してみると何かそこから素敵な出会いがあるのではないでしょうか。



今回インタビューにご協力してくださった坂口さんが変わる”キッカケ”となったブラストビート。
現在、勤めているオトバンク、そのオーディオブックのDLサイトについてはコチラから   坂口さんに興味のある方、ぜひコンタクトをしたい方はプロフィールのFacebookのリンクからどうぞ!









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