武蔵大学探検隊「宮古島の聖地狩俣、その集落誕生の井戸を追え」!

2024年09月20日

クスヌカーでスキャンを終えた隊員たちは、次なる井戸・「イスゥガー」へと向かって歩を進めた。

↑の位置関係のように、イスゥガーは海沿いにあることが分かる。我々は、海へと向かって更に下っていった。

↑奥に見えるのは「大神島」。その名の通り神聖な島で、祭事が催される際には男人禁制の島になるという。

数分ほど進むと、遂に海が開けた!海は凪いでおり、地平線の境界が分からない絶景だった。

しかし、感慨に浸る暇もなく…

じゃあこの磯の道を辿って、イスゥガーまで行くよ~

え、こんな不安定な足場を…?それにもう少し海見ましょうよ~~~

いやいや、そろそろ潮位が上がってくるのよ、だから急いで行かないと!

なるほどこんなに海が間近では、満潮時には潮に浸かるだろう。潮の満干を実感した。

私は隊員達に喰らいつきながら、転べばイヤな怪我をしそうなを海沿いの道を歩んでいった…

 

はい、ここの海蝕洞を通っていくよ~

↑遊園地のアトラクションではなく自然にできた洞穴、もちろん安全性のチェックなんてない。

マジすか…

↑海水が迫る足元、大人一人が屈んでようやく通れる穴をくぐって行く。そして頭上にはアロエ科の植物が生えており、棘々の葉が顔面を狙う。もちろん安全性のチェックなんてない。

マジすか…(二度目)

長靴の中に海水が入り込みながらも、なんとか海蝕洞を抜け目的地へと向かった…

 

徐々に潮位が上がりつつある道を、海水浸しになりながら磯越え穴越え岩場越え、なんとか磯の井戸・イスゥガーへと到着した!

普段は気にしない潮の満ち干きが、こんなにも障害になるとは…自然の力を思い知った。

これが、イスゥガーである!

↑岩の間から水が湧き出て、それを守るために石垣を組んだのだろうか。(手ブレが酷くすみません。)

これがイスゥガーか…石の中に掘られたみたいな構造をしてますね

今では水が枯れてしまってるみたいだけど、当時は貴重な水だったんだろうね。よし、周りの草刈りを少ししてから、またスキャンしようか!

↑イスゥガーへの道を塞ぐように生えていた、アロエ科の植物を伐採

中村くん、これの葉は気をつけてよ!軍手でも容易に貫くからね!

なんてやつだ…

熱心に整備・掃除を行う隊員達の一助となるように、私も懸命に草刈りしていると…

↑(画面中央)明らかに本州よりもデカく、体色もヤバそうなクモが現れた!しかし…

…(作業を進める)

実は私は大の虫嫌いで、本来ならばこんなクモを見掛けただけで速攻逃げ出しているはずだ。

しかし、宮古島の過酷な環境による洗礼が、そんな中村隊員のひよっこ精神を叩き直し、黙々と作業を続ける人間へと進化させたのだ!

 

その後も作業を続け10分程度…あらかた危険なアロエ植物を伐採しきった隊員は、スキャンを行った。

そのデータがこれだ→

 

↑かつては水を湛えた井戸イスゥガーは、川のない宮古島の集落の人々にとって本当にありがたい存在だったのだろう。

集落誕生の聖地を整備した隊員達は、敬意を払ってイスゥガーを後にした。

 

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