【教授の休日】人文学部 黒岩教授の休日
休憩がてら、教授の休日について聞いてみます。
今日は中国武術の稽古をされていますが、それ以外の過ごし方はありますか。
教授は休日を勉強・研究に使っている人が多いよね。学会に行ったり。
平日は、なかなかまとまった時間が取れないので。
あとは、研究室で学生の個別指導をしたりするね。
休日まで勉強・研究ですか・・・
「さすがは教授」といったところでしょうか。
お弟子さんとは、どういった出会いですか。
昔の教え子だったり、学会で知り合ったり、色々あるね。
ただ、誰でも教えるわけではなく、人柄を見ています。
強くなっても、その使い方によっては問題になるので。
たしかにそうですね。
身につけた技術は、自分の身を守ったり、他人の喧嘩を止めたりすることに使いたいものです。
そもそもの話ですが、黒岩先生が武術と出会った経緯を教えてください。
学生時代に柔道をやっていたから、そういった意味では、もう40年くらい武術と関わっているね。
中国武術との出会いは、どのようなものでしたか。
若い頃に出会った、Cさん(仮名)がきっかけだね。
それまでにも、色々な武術に触れていたけど「この人は強い」と思った。
衝撃的な出会いだった、ということですね。
「頑張っても、この人に自分は敵わない」と感じたね。
Cさんには、Dさん(仮名)という師匠がいて、中国武術の達人だと聞いたんだ。
それから、Dさんに何度も手紙を書いて、なんとか稽古に立ち合わせてもらった。
言葉にするのが難しいけど、一つ一つの動きが技になっていて、すごいと思った。
達人の動き、実際に見てみたかったですね・・・
(ちなみに黒岩先生は、ご自身が「達人」と呼ばれると否定します。「僕は使い手ではあるけれども、達人ではない」とのこと。)
ところで、先生の動きには派手な動きがないですよね。カンフー映画のアクションシーンとは違います。
うちの流派は、映像映えしないからね(笑)
でも、大きく振りかぶってパンチしたら、簡単に避けられちゃうでしょ?
その通りですね。
これが、本物の動きなのでしょうね・・・
最後に、僕にも技をかけてもらいました。もちろん、軽くです。
一瞬で押し出されました。
相手に背中を向けた時点で、実戦なら敗北です。
決して力任せに相手を動かしているのではなく、「ふっ」と身体が持っていかれるような感覚です。すごい。
今回の取材を通して、授業を受けているだけでは絶対に知り得なかった、教授の顔を知ることができました。
学生のみなさんが普段接している教授にも、知られざる顔があることでしょう。
(失礼にならない程度に)「教授の休日の過ごし方は何ですか」と聞いてみると、新たな発見があるかもしれませんね。
取材協力:武蔵大学人文学部 黒岩高 教授
武蔵大学広報部
取材・撮影・執筆:人文学部 3年 横田