【大学図書館の使い方】『司書』って何者ですか?
今回は、武蔵大学図書館でレファレンス(資料探しのお手伝い)を担当されている、Mさんにお話を伺いました。
よろしくお願いします。
まずお聞きしたいのですが、図書館司書とは、何をしている方なのでしょうか。
図書館の司書というのは、図書館の専門的事務を行う職員のことです。
本学では、①資料の受入・管理 ②資料の貸出・返却 ③資料相談と、チームを分けて分業で行っています。
その内容ですが、
1. 資料の受入・管理
資料の発注をしたり、本に番号を付けて、分野ごとに書棚に配架する(並べる)準備をする
2. 資料の貸出・返却
配置場所に資料を配架。配架後は正しい請求記号の場所に、その資料があるかをチェック
貸し出し・返却手続きをカウンターで行う
3. 資料相談
配架された資料や様々なデータベースを使って、利用者が求める資料を探すお手伝いをする
といった分業になっています。
司書の仕事が、分業制だとは知りませんでした。
勝手なイメージで、1人で何でも担当されているのかと。
図書館によっては、1人で全てを担当する場合はあると思いますが、この図書館では分業しています。
なるほど。
それでは具体的に、Mさんが普段されている、レファレンスの業務を教えてください。
レファレンスカウンターが開いているのが、平日の9時から16時半・土曜日は9時から12時半までです。
開館時間とずれているので、カウンターが閉まった後でも利用者が申し込めるように、時間外受付ボックスを置いています。
1日の業務は、時間外受付ボックスを確認するところから始まります。
もし、学生購入希望図書や取り寄せの依頼があれば、それに応じて処理と連絡を行います。
時間外受付ボックスですか・・・
レファレンスカウンターで、シラキジくんが背もたれに使っていた木箱ですね。
↑証拠画像(※本来の使い方ではありません)
そうですね(笑)
また、お問い合わせの内容に応じて調査をして、提案ができるように回答の準備を行っています。
もし資料を他館に依頼する際には、事前に本学図書館に本当に所蔵がないか・オンライン公開がないかを確認しています。
確認や連絡といった地道な仕事が多いですね・・・
頭が上がりません。
カウンター業務以外ですと、図書館ガイダンスも担当しています。
データベースを使用した検索実習をやっていて、もしかしたら、ガイダンスでお会いした方もいらっしゃるかもしれません。
また、時にはデータベースの操作ガイドを改訂して、利用者の方がスムーズに利用できるようにしています。
検索実習ですか。
たしかに、ほとんどの人が日常的にネット検索していると思いますが、目当ての情報にたどり着くスキルがあるかというと・・・
僕は自信ないですね。
自分で蔵書検索をしてみて、思うような結果が得られない困った状況になる時もありますよね。
なぜ思ったような結果が得られないのか、というのを私たちは一緒に考えていくことができます。
例えば、キーワードが限定的になりすぎていないか、適切なキーワードで探しているか、といったことですね。
その際には、自分が知りたいことは何なのかがハッキリしていると、こちらもお手伝いしやすいですね。
自分の知りたいことが具体的でないと、司書の方も困ってしまいますよね。情報は多い方がいい、と。
お互いのためにも、資料に関する要望を、なるべくハッキリさせておいた方が良さそうですね。
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インタビューのつづき。Mさんご自身に関して。